大社文化プレイス@島根
2013年 04月 12日

設計:伊東豊雄建築設計事務所
600席を持つ多機能ホール「だんだんホール」と200席の円形ホールの「ごえんホール」、屋外の「だんだんテラス」に加えて4つの楽屋と会議室・学習室からなる「うらら館」。大社町立図書館として設置された公共図書館が出雲市との合併により出雲市立図書館のひとつとなった「大社図書館」。この二つによる複合施設の総称が「大社文化プレイス」となるのは出掛けるまで気付かなかった。
第一印象は鉄骨造とガラススクリーによる軽快な印象とRC造の重厚さが入り乱れる不思議な感覚。そして内部空間では鉄骨造の柱割りとは無関係の様に配置されているRC造が作り出す違和感がなんとも楽しい。「うらら館」と「大社図書館」の間に設けられた無意味に広いピロティー、しかし、ここにはあちこちに子どもがグループを作って無心に遊んでいる。コミュニティスペースとして必要な広さなのだろうと認識させられた。
今年、アメリカのブリッカー賞を受賞した伊東豊雄氏、氏の作品は中国地方には少なくてなかなか見学する機会に恵まれない。やっと今回、訪れることが出来たのだが、予想を裏切らない独特の表現、空間構成に納得。これがSANAAに引き継がれて違う形で昇華されていっているのだと思うと更に理解が深まる。仙台メディアテーク、こちらにも是非出掛けてみたい。