味処 栄清丸@笠岡
2012年 09月 04日
8月のおあそび 鱧
鱧とだけ聞いていたので鍋か天ぷらか、どちらにしてもそれほど変化球は無かろうとたかをくくって出掛けたのだが、いや、正直驚かされた。鱧と夏野菜、それとはしりの韓国産松茸を目の前で蒸しあげて食べるというのは予想外。目にも鮮やかな野菜類の中に映える真っ白な鱧の身、薄っすらと漂う松茸の香り。あくまでも主役は鱧と夏野菜なので松茸の香りは邪魔にならないぐらいの方がいい。これを店主氏特製の出汁醤油で頂くと、素材の甘さが際立って実に美味い。鱧も鍋で食べるよりは蒸した方がよりふわりと仕上がり、甘みが強いのは初めての経験、いや満足。それにしても旬の終わりかけのものとはしりのものの組み合わせというのはなんと贅沢なことか。
と、思ったら引き続き配膳されたのが湯引き、天ぷら、炙りの3種盛り。蒸物ですっかり満足していたので、見慣れたこれらの鱧も引き立って見えるから不思議。出される順番が逆だったら全体的な印象まですっかり変わっていただろうと思うと店主氏の策略にまんまと引っ掛けられてしまったということか。(笑) どれも丁寧に火が通されているのでふわりと柔らかいそれぞれの食感を楽しめて良かった。
この日はバンドのリハが無いこともあり、四種それぞれの美味しい鱧にやられて田酒を飲みまくって見事に撃沈。翌朝はきっちり二日酔いでビールを飲むのもしんどかった。(。。)☆\バキ さて、今月9月は毎年恒例の「目黒の秋刀魚」がおあそび。これはさすがの店主氏も塩焼き以外の手はなかろうと思うと少し小気味がいい。