笠岡市立竹喬美術館
2012年 04月 24日
設計:不明
岡山県笠岡市西本町の幕末以後4代続いた商家に生まれ、兄の影響で京都の日本画家 竹内栖鳳に師事。栖鳳より「竹橋」の号を授かる。明治38年に「月宵」でデビューした後、西洋近代絵画の影響を受けて洋画的手法を取り入れ独自の画法を展開、大正12年に号を「竹喬」と改める。竹喬は戦後も日本画壇の重鎮として活躍し、昭和51年には文化勲章を受章している。
かなり低めに抑えられた建物は全体的に水平ラインを強調しておりシンプルで美しい。正面からは隠れるように配されたエントランスも動線にひとひねり合って個人的にはかなりの好み。中庭の演出もシンプルですっきりしており、妙に和風臭くないのが好感が持てる。向かって左奥側は増築された部分だが、よくも同様のタイルを探してきたものだと感心する。
倉敷のキリスト教会の設計者さえググればなんとか判るこの時代に、なんでこれだけの美術館の設計者が探せないのか不明。これだけのデザイン力があるのだからそこそこの設計事務所だとは思うのだが。それにしても小野家からの寄贈も含めて1,984点を所蔵、展示するというのは日本一の数なんじゃないだろうか。徒歩1分圏内にあるからこそなかなか出掛けられないのが難点。(。。)☆\バキ
この10月で開館30周年を迎える。
笠岡市立竹喬美術館