エアー断震
2012年 01月 23日
適法なのか、違法なのか?
今朝、メールをチェックするとこのエアー断震に関するメールが届いていた。確か昨年春頃に少しTVなどで紹介されていたの思い出した。要するに人工地盤の上に更にベタ基礎を施工し、そこに建物を作り上げる。そして地震時にはベタ基礎に圧縮空気を送り、建物全体を人工地盤から浮遊させて地震力を断つというシステム。見た瞬間、これは素晴らしいシステムだと思ったが、さっと考えただけで疑問点が多い。
「免震・制震」ということであれば、国交省に申請して大臣認可を受けなくては建築基準法違反。しかし、「断震」という概念はないので、このシステムはあくまでもグレー・ゾーンの代物。木造住宅等の比較的に建築士に裁量権が委ねられている四号建築物であれば、言い張れるような気もする。しかし、地盤免が液状化した際でも正常に動作するのか、メンテ等のことを考えれば懐疑的にならざるをえない。
ちなみに国交省はこの工法を大臣認可を受けていない建築基準法違反と判断し、それに伴い各自治体でも建築基準法違反とする方針を示したらしいが、確固たる明示された物は見つけられなかった。ちなみに岡山県庁に確認してみたが、まだ方針は決まっていないらしい。但し、この工法で東日本大震災での被害を免れた物件があるのも事実の模様。