希望の壁
2013年 08月 19日
発案:安藤忠雄氏
「希望の壁」は高さ9m、長さ78mに及ぶ巨大な緑の壁で、「環境都市大阪」の実現を目指して進める緑化プロジェクト。開花時期の異なる草木を計画的に配置することによって、四季に応じて表情が変わる斬新な巨大緑化モニュメントとなる。「新梅田シティ」を管理している積水ハウスが賛同して創出するもので、「梅田スカイビル」の足元に広がる約8,000平米の「新・里山」や新梅田シティ中心部に位置する「中自然」とつながり、大阪の街に緑あふれる快適な癒しの空間が9月には完成予定。
これに対して「梅田スカイビル」の庭園を設計した造園作家が著作権侵害で申し立てたから、さぁ大変。(^_^;) なんでも造園作家側の言い分は、「庭園は一体のデザインとして設計し、著作物にあたる」、「壁によって日照条件が悪くなり、庭園の植物は育たなくなる。市民が快適に過ごす権利が侵害される」と主張されており、これだけ読むと確かに筋が通っているような気がする。しかし、そのどちらも管理している積水ハウスが「庭園はすでに大幅にリニューアルしており、吉村氏が著作権を主張する立場にはない」と反論しているのが面白い。
個人的には自分の設計やデザインにも著作権はあると主張をするのはやぶさかではないが、クライアントに引き渡してしまった後、クライアントがどの様にしようが文句は言えないと思っている。壁に飾って鑑賞するような作品ならともかく、実用とされるものに関しては口出しはできないし、するべきではないと思うんだけど。どのような判決が出るのか、出たのかは知らないが、工事は着々と進んでいるようなので推して知るべしか。