味処 栄清丸@笠岡
2013年 01月 10日
アオリイカの沖漬け
店主氏が自ら漁に出掛け、釣り上げたその場で出汁に漬け込むという逸品。秋冬の肴なんだが、そういえば今季は出始めの頃に一度食べただけか。イカ自体の美味さは当然なのだが、この漬け汁がまた美味くて堪らない。イカを食べた後はこの漬け汁をちびちび啜りながら日本酒を飲むのだが、これがまたいくらでも飲めてしまう。口の中を真っ黒にしながら日本酒を飲んでいる姿は間違いなく気色悪いものだろう。
鰆のカラスミ
通常、カラスミというとボラの卵巣が使われることが多いのだが、ここのは春に卵を抱いた鰆のものが使われる。ボラと味がどう違うかは、ふたつ並べて食べ比べてみないと判らないかもしれない。いや、そうしても私の貧乏舌では識別不能かも。(;´д⊂ まぁ、日本酒がすすむ肴なのは間違い無し。それにしても好きな時代小説「みをつくし料理帖」にこれが登場した時には正直ちょっと驚いたし、得意な気分にもなった。
やはり外出した時には素の物よりは、こういう一手間掛けられた肴が有難い。素の物ならわざわざ出掛けなくても魚庄へ行けば同等以上のクオリティーが物が手に入る。やはり素人には真似の出来ない「手間」があるからこそ出掛ける楽しみ、食べる楽しみがあるというもの。まぁ、魚庄に出掛けられる人たちばかりじゃないのは判っているのだが。(^_^;)