旧 まつもとコーポレーション本社@岡山
2012年 03月 27日
設計:デヴィッド・チッパーフィールド・アーキテクツ
まつもとコーポレーション創立75周年記念ということで'92年に竣工。埋蔵文化財保護の為に重量が制限され、階段をはさんで左側がS造4階建の社屋、右側がRC2階建のホールという設計になったそう。右側のホールは一般に開放されており、設計者の名前を冠して「デヴィッド・ホール」と名付けられている。ここのテラスに入り込むと六車線もある前面道路の喧噪が嘘のように感じられるほど落ち着いている。
しかし、残念ながらまつもとコーポレーションは'02年に民事再生法開始申立、'05年に民事再生終結をしているが、その間にこの本社ビルは手放されたようで現在は専門学校とカフェが営業されているらしい。この辺りの情報はちょっとググってみてもヒットしないので噂話の域を出ないかも知れない。どちらにしてもメセナとして一般公開されていたホールが無くなってしまうのは寂しい限り。
ちなみにデヴィッド・チッパーフィールドという建築家に対して余り知識がなかったのでググってみたら、大規模な改装を手がけたベルリンの新博物館(ノイエ・ムーゼウム)が'11年のEU現代最優秀建築賞(ミース・ファン・デル・ローエ賞)を受賞している。で、EU現代最優秀建築賞って何?ということで更にググってみると、ミースの名を一躍知らしめたバルセロナ・パヴィリオン(現ミース・ファン・デル・ローエ記念館)に本部を置くミース・ファン・デル・ローエ・バルセロナ財団が運営し、1988年より隔年でEU圏内の建築物でEU加盟国籍を持つ建築家を対象とした私には全然関係のないアワードだった。(^_^;)