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建築デザインと日々徒然


by agharta_u_design
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相棒

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五十嵐貴久 著、'08年1月12発刊、PHP研究所

五十嵐貴久氏の著書は「安政五年の大脱走」以来の2冊目。俄時代小説ファンの私は「これを読みたい!」という確たる信念もなく、ひたすらバンドのキーボード氏から渡される物をせっせと読んで、それを今度は同じくバンドのハーピストに受け渡すというだけ。当然、これを渡された時にはTVドラマの「相棒」が最初に頭に浮かび、それが時代小説とどう繋がるのか意味不明だった。(^_^;)

大政奉還を間近に控えた京の都、老中から二条城に呼ばれた坂本龍馬と土方歳三。将軍 徳川慶喜の暗殺未遂事件の犯人を探すように命じられた二人に与えられた時間は僅か二日間。時にいがみ合い、協力しながら、探索を続ける中、やがて真相が見えてくる。またその後の龍馬暗殺の真犯人は誰なのか、その時に土方歳三のとった行動とは。そして江戸で療養中の沖田総司の前に現れた人物とは。

幕末の京の都を舞台に、各人各様の思惑がからみ、話はスリリングに進んでいく。ちょっと躊躇いながら読み始めたのだが一気に引きずり込まれてしまった。史実には沿っているのだが、坂本龍馬と土方歳三が相棒を組むことが奇想天外なら、誰もが予想だにしなかった感動の結末もそう。時代小説をベースにしたファンタジーと思えばいいのか、それでもなかなか読み応えがあって愉しかった。
by agharta_u_design | 2012-02-01 13:04 | Book