倉敷市立玉島北中学校@倉敷
2012年 01月 05日
設計+監理:いるか設計集団
日本を代表をする建築家である吉阪 隆正氏の教え子であった大竹康市、樋口裕康、富田玲子、重村力、有村桂子の5人でスタートした象設計集団が母体、代表作に日本建築学会賞を受賞した沖縄県の名護市庁舎がある。その後、枝分かれしてメンバーの一人であった神戸大学の重村力教授を筆頭とする「いるか設計集団」が設立されることとなる。
校舎老朽化のため'96年4月に移転新築し、CTOとして超近代的なインテリジェントスクールとして開校した。授業スタイルも教科教室型を取り入れており、生徒自身が各教科ごとに定められた教室に移動し授業を受ける。また、教師も休み時間に職員室に帰ることはなく、各クラスに残り生徒と交流を持つことが出来る。 各生徒の持ち物は、ホームベイと呼ばれるスペースに置かれることになる。
外観の派手さほど内部空間は派手さはなく、むしろ地味なくらい。それでも特別教室型の教育しか知らずに育った世代には、この教科教室型の廊下はなく学年フロアと言われる共有スペースが通路となるというどこまでもオープンな空間構成は新鮮で驚きを感じてしまう。ただこの御時世、空調費がどれほど掛かっているのだろうかと下世話なことを考えてしまうが、それを上回る教育理念があるのだと思う。