味処 栄清丸@笠岡
2011年 11月 30日
11月25日(金) 11月のおあそび 「ばってら」
確か昨年の11月のおあそびもこの「ばってら」だった様な気が、、、いや、それが好評だった故に今年もこの「ばってら」をお願いしたはず。地元の魚屋さんで「脂のノリなら青森八戸産」と言われている鯖、これも産地の海の加減で流通が安定しているとはなかなか言えない代物。特に今回の様に一度に20人前以上用意しようとなるとなかなか大変だったと思う。まぁ、「関鯖」の様なブランド物じゃないのが唯一の救いか。
いや、今年の「ばってら」も見事な出来映えで日本酒のペース配分に苦労するほど。しっかりと酢で〆られた肉厚な鯖の身は脂のノリの良さでとろけるような食感でいながらしつこさは皆無。これが甘さを排除した酢飯、利尻産白板昆布と一体となって口中に拡がる様はまさに「美味しさの宝箱」。(笑) おあそびとはいへ店主氏の意気込みが窺い知れる見事な一品で、その分価格は割高にはなっているが一口食べれば全てが納得出来る。
昨年はこれに粕汁が添えられたのだが、今回は赤出汁に変更されている。確かにこの「ばってら」を食べるのには濃厚な味わいの粕汁よりは、すっきりと口直しになる赤出汁の方が邪魔にならなくていい。が、この赤出汁も色々仕掛けをされているようでなかなか旨味の強い仕上がり、一体、店主氏は何を考えているのか、そうか、口直しは鯖に合わせて青森の酒蔵の田酒の吟醸を飲めということなのだろう。(笑)
さて、今回頂けなかった「粕汁」は当然、12月のおあそびに登場予定。