銀二貫
2011年 07月 14日
高田 郁 著、'10/8/5発売、 幻冬舎
最近、どっぷりはまっている時代小説。時代小説を読み始めるきっかけとなった「みをつくし料理帖」の高田 郁氏の作品を久し振りに手にした。「みをつくし料理帖」の表紙絵には主人公の澪が描かれておりなかなか季節感があったのだが、こちらは川にかかる橋が描かれているだけ。舞台が一膳飯屋ではなく寒天問屋だからなのか?(。。)☆\バキ
大阪は天満、1778年(天明の飢饉や寛政の改革のころ) 寒天問屋の主・和助はたまたま出くわした仇討ちで殺され掛けていた子どもを銀二貫で買う。しかし、その金は天満宮再建の為に寄進するはずだった金であった。そして命を助けられた鶴之輔は寒天問屋の丁稚・松吉として商人として歩み始めることとなった。
松吉はたまたま寒天を納めに出掛けた料理屋「真帆屋」で、店主・嘉平に触発され問屋を超えた寒天作りへの思い入れと娘・真帆への淡い恋心を抱くようになった。しかし、不幸なことに「真帆屋」は火事で焼失してしまい嘉平も真帆も行方不明となるが、数年後、やっと再会した真帆は、顔半分に酷い火傷を負い、知らない女性が母親代わりとなっていた。
・・・いや、なんか冗長な気もするし、まだまだ書き足らないような気もする要約だな。頭が悪い上に文才がないのが吐露されたような、というのはこういうことをいうのだろう。(;´д⊂ それにしても登場人物全ての人柄が素晴らしく、天満宮再建の為の銀二貫は回り回って世の為人の為に役立っていたという締めくくりは清々しい読後感を与えてくれる。